■不調になって良くわかるネットへの依存度
私の仕事はSOHO的なもので連絡等のほとんどをネット経由のメールやミーティングで行っています。
作成したソフトなども全てネット経由でやりとりしているため電話回線は命綱ともいうべき物です。
その命綱が不調になってネット依存度の高さが身にしみました。
・使用しているTA(ISDN ルータ)
MN128-SOHOは2年ぐらい前に購入したもので、イーサネットの3ポートハブとISDN TAが一体化されたISDNルータと呼ばれるものです。
通常のTAはシリアルポートに繋いでダイヤルアップを起動してから接続動作に入りますが、ISDN ルータはローカルなイーサネット上のIPアドレス以外は外部ネットワーク上にあると理解して自動的に接続を行います。
そのため、ダイヤルアップしている意識無しにネットワークに接続することができます。(自動接続させない設定もあります)
ISDNのアクセスポイントに対して接続する場合、ダイヤルアップでもアナログアクセスポイントの場合より数倍早く接続できますが、ISDNルータの場合は更に高速に接続が完了するため、内部/外部をほとんど意識する必要がありません。
正常に動くなら非常に快適な環境と言えます。
・おかしくなった(T_T)
冬に入り(19998/12月頃)暖房を入れ初めてからどうもMN128の挙動がおかしくなりました。
通信している最中にハングアップしたような状態になったり、コマンドへの応答が無くなる、MP接続でB2チャンネルに繋がらないなど非常に使いにくい状態になります。
それでも通信を始めてからしばらくの間は正常にできることや昼間は割と正常に動く時間が長いことなどが体感できており、「熱暴走」を疑うようになりました。
昼間は暖房を余り使わずに少し寒いぐらいの環境で仕事をしていますが、夜はガンガンエアコン回してちょっと暑めの環境にしています。
どうもこれがまずかったようです。
もう一点はMN128を縦置きしたことで、省スペースのための策だったのですが、熱がこもりやすかったことがわかりました。
・熱暴走
半導体などは高温下にさらされると素子抵抗が増えて正常な動作ができなくなります。
また最悪の熱負荷がかかった場合はIC内部などでチップ自体が熱応力で割れたり、配線が溶けたりします。
こうなった場合は「壊れた」ことになりますが、熱暴走はその一歩手前で踏みとどまっていることになります。
それでも繰り返し熱暴走を起こせば最終的には部品劣化を招きこわれてしまうでしょう。
・改善
熱暴走の改善は冷やすことです。
パソコンなどではCPUファンなどを使い強制冷却しますが、MN128にはそのようなスペースがないため自然空冷をする必要があります。
実験してみたところ室温15度であれば暴走無しに利用できますが、20度ぐらいになると暴走気味になります。
MN128の置き場所を変えるなどしてみましたが、やはりエアコンを効かすと暴走ぎみになるため、カバーをとってしまいました。
結果としては熱暴走しなくなりましたが、基板むき出しで危ない状況です(^^;
ついでなので解剖図をとって見ました。
トップカバーを外したところ 最近はこの状態で使っています(^^; |
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部品配置 後方左側がアナログポート、右側がイーサネットハブ |
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イーサネットハブ部分 右端がコネクタ、その左の2個のチップがイーサネットレシーバ、あとはハブコントローラで構成 |
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アナログポート 通常のLINE相当です。 |
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上部基板を除去 左側のプラスチック部分は「電池ボックス」の裏側(単三8本) 電池により停電時でも電話ができるようになっています。 |
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電源部 これが熱暴走の元凶? 結構発熱します。 |
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DSUユニット こんなにシンプルなものだとは(^^; |
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DSUユニットの下側 もしかするとこれもDSUなのかも知れないが、アナログ音声をISDN用にデジタル音声に変換しているユニットなのかも。 |
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MN128リア 上部左から3個がイーサネットハブのポート、真ん中はシリアルコネクタ、右2個がアナログ(電話/FAX)用ポート 下が ISDN U端子、右2個が S/T点 |
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イーサネットハブポート 丸い穴からLEDの点滅が見えます(リンクインジケータ) ISDN U端子の左が電話回線の極性反転スイッチ、右がターミネートパワー |
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シリアルポート他 MN128-SOHOのシリアルポートは単純なシリアルポート的利用の他、LAS(ローカルアクセスサーバ)という機能があり、シリアルポートを経由した通信でイーサネットLAN上に繋がったPCとの通信ができます S/T点は他のISDN機器を使うための端子、アナログボートは内線通話もできる仕様 |
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上部カバーを外した状態 このような感じになっています |