■実験でわかったこと

1.画像サイズがパワザウで利用した場合と異なる

パワーザウルスで利用する場合は手を伸ばした距離で顔がフレームに収まりますが、パソコンで利用した場合はフレームが一回り小さくなり顔全体が収まりません。

これはキャプチャ時のフレームサイズがCE-AG03本来の640x480ドットを撮影画像サイズに応じて縮小しているのに対してVideo for Windowsの場合は画像サイズに応じたフレームの切り出しが行われているためだと判断しています。

切り出しは画像の中心からフレームサイズに合わせて上下左右均等に切り出されるようですが、サイズによって切り出しではなく縮小になるようなので、何らかの設定によって改善できる可能性はあります。(使っているソフトがVFW 1.1という古いせいかもしれません)

ce-ag03_max.jpg (27179 バイト)  

PC上で最大サイズで取り込み

 距離9.5cmで接写。

 Video for windowsで最大フレームサイズの480x360ドットにして1フレームを取り込みを実行し比較のため320x240ドットに縮小。

ce-ag03_pz.jpg (25815 バイト)  

同条件でパワザウのデジカメを使って撮影

 画像サイズ320x240ドット

 ここから推測できるのはPCカードに刺した場合は640x480のフルサイズで取り込まれ、指定されたサイズに切り出しが行われているようです。

 

ce-ag03_320.jpg (22131 バイト) 取り込みサイズを320x240ドットにした場合

 この画像と下の画像を比較するとVideo for Windowsの320x240ドットは640x480ドットで取り込んだ物を画面中心を基準として上下左右均等に切り出しているようです。

ce-ag03_cut.jpg (23642 バイト) パワザウのVGAサイズ画像から切り出した場合

 パワザウに刺してVGA(640x480)サイズで撮影し、320x240ドットの範囲で切り出した画像です。

ce-ag03_160.jpg (8079 バイト) 取り込みサイズを160x120ドットにした場合

 この画像から見て、320x240サイズを縮小したものようです。

このことはNetMeetingを利用する場合にも影響して、顔をNetMeetingのビデオフレーム(176x144)に納めるためには結構距離を取る必要があります。(70cmぐらい)

ノートPCで利用する場合にこの距離を取るのは苦労するかな?

一般的なビデオキャプチャボードではフレームサイズを縮めてもそれに比例して画像サイズが縮小されます。

CE-AG03の場合も320x240ドット以下の場合は縮小されるようなのでドライバ側の改良によって640x480サイズをベースとした縮小が可能になるのかもしれません。(こちらは現在調査中です)

2.画像の自動調整度合い

Video for Windowsには色合いを調整する設定項目がありますが、標準状態では以下の数値を基本としているようです。

パワザウの「露光(絞り)」に該当するものはありません。

NetMeetingには画質とサイズを設定する項目はありますが、色合いに関する項目はないため標準状態が適用されるようです。

 同条件下での画像を見ると「色」に関する部分はさほど違いがないため、標準のまま利用すれば良いようです。

ce-ag03_vfwcolor.gif (3214 バイト) Video for Windowsにおける画像設定
デジカメの裏技 パワザウ側のデジカメ設定

 この画面の出し方は「裏技:デジカメ設定」を参照。

3.画像反転機能が無い

パワザウでCE-AG03を使う場合、デジカメを自分の方に向けた場合は画像が上下反転して成立画像となりますが、パソコンで利用する場合はこの機能が働かないようです。


■ドライバだけではどうしようもない

CE-AG03用のドライバだけあっても対応しているアプリケーションが無い限り利用できません。

身近なものとしてはNetMeetingがあるのでとりあえず画像を見ることはできますが、こちらの場合は画像サイズに制限が多くデジタルカメラとしての利用には適しません。

一方、Video for Windowsはこの環境を所持しているユーザーが少なく誰でも利用できるというものではありません。

ビデオ作成としてはリアルエンコーダが使えますが、こちらもリアルタイムキャプチャをするためにはそれなりに高機能なPCが必要となります。

使えるけど使い道に困るのがこのドライバでしょう。


■なぜドライバがPJ1バックアップCDに収録されたのか?

このドライバはNetMeeting用のビデオデバイスとしての利用を前提としているようです。

それにしては画像サイズの問題やデジカメの方向性の問題で「顔」を映すにはやや問題のある状態と言えます。

デジカメを作った技術者またはパワザウのデジカメ周りのソフトを作成した技術者がパソコン上でテストするためにドライバを作っていたものを収録したのか、Windows CE機であるMobilonのドライバから派生したのか? 謎の多いドライバです。

ザウルスシリーズでは徹底的にクローズドな政策をとりユーザーに対する情報提供を拒んできたと思っているのですが、メビウスチームの方はさすがにPCの世界における競争の厳しさを知っているだけあってプラス・ワンをこっそりと入れてきたのでしょうか(^^;

ただ、このドライバの恩恵を受けるのはメビウスユーザーよりもリブレットやNXなどの小型PCユーザーかもしれません(^^;

汎用性を考えるならスキャナ等と同じTwinデバイスとしてのドライバを用意して一般的なイメージ処理アプリケーションで利用できるようにした方が良いと思うのですが、デジカメから直接だと難しいのかな?


■ドライバの配付は?

CE-AG03の出来がそれなりに良ければパワザウ用ではなくPC用のデジカメユニットとして発売しても良いと思うのですが、画質の悪評高いCE-AG03に4万円近く出して欲しがるユーザーも少ないと思います。

それ故、パソコンでCE-AG03を使うためのドライバが一般向けに配付(販売)される可能性は少ないと考えるのですが、そのデジカメを利用してきたパワザウユーザーには無償で配付してもバチはあたらないでしょう(^^;


■私は配布しませんよ

時々メールで「ドライバ下さい」「どこで入手できますか?」という問い合わせがきますが、私は配布しませんし入手先も知りませんよ(^^;

自分で探して下さい(^^)/

なお、メビウスのWebで公開されているCE-AG03対応のファイルにはVideo for Windows 用のファイルだけが含まれており、肝心のドライバ部分は含まれていません。

これだけ入手しても何の役にも立たないことにご注意を!