■書籍目録の編集 第2段階
書籍に関するデータが揃ったら蔵書目録と書籍データのリンク作業を行います。
この作業も面倒な作業の一つで、画面とのにらめっこが続きます。
2560x1024ドットの画面に左から青空文庫図書カード、FP98のファイルリスト、FP98ページエディタを並べて編集作業をします
◆ファイル名の確認
書籍データがどのようなファイル名かを確認するには青空文庫の図書カードを使います。
たとえば芥川龍之介の「藪の中」の図書カードは http://www.aozora.gr.jp/cards/akutagawa/yabunonaka.html にあります。
ほとんどの場合、この"yabunonaka"がファイル名となります。
それを目安にFrontPage98の中から該当する書籍データファイルを探します。 「藪の中」は それぞれエキスパンドブック/ルビ無しテキスト/ルビ付きテキストの書籍データファイルです。 また、ここから各ファイルのサイズがわかります。 EBKは73KB、ルビ無しテキストは17KB、ルビありテキストは20KBのサイズです。 |
◆ページエディタでリンク作成
書籍データの仕様を確認できたらページエディタで書籍目録と書籍データのリンクを張ります。
書籍データファイルのリンク もばりぶでは各書籍データのファイルサイズを現す文字と書籍データをリンクしています。 該当のファイルサイズ文字列に書籍データをリンクする作業を地道に行います。 |
リンク完了後にフォルダ移動 リンク作業が終了したら、各ファイルを作者別フォルダに移動します。 こうすることでファイル選択ダイアログボックス上でのファイルを探す作業が容易になることとリンク作業のし忘れを防止することができます。 |
リンク作業が完了した状態 蔵書目録ページと書籍データがリンクされました。 「無」となっているのはもばりぶ上にデータが無いことを現しています。 これは青空文庫側で「リンク」となっているもので、現在はリンク先のデータをそのままザウルスで取り込むことはできません。 将来的にはこの「無」をもばりぶ上からなくす予定です。 |
◆青空文庫図書カードとのリンク
青空文庫の各書籍データには「図書カード」として著者名や書籍名のほか電子化の原本となった底本名と入力した人の名前などが記載されたページがあります。
パソコンなどを使う場合はこのページに書籍データに対するリンクがあり直接ダウンロードできるのですが、ザウルスでは直接はできません。
図書カードの主な情報は以下のようになっています。(芥川龍之介:藪の中)
青空文庫
Blue Sky Collection
No. : 913.6 あ り 著者名 : 芥川龍之介 書籍名 : 藪の中 底本 : 筑摩書房刊 ちくま文庫『芥川龍之介全集4』
1987(昭和62)年1月27日第1刷発行
1996(平成8)年7月15日第8刷発行底本の親本 : 筑摩全集類聚版芥川龍之介全集
1971(昭和46)年3月〜11月に刊行入力者名 : 平山誠、野口英司
作品について: 著者について:芥川龍之介(1892.3.1−1927.7.24)
東大在学中に同人雑誌「新思潮」に発表した『鼻』を漱石が激賞し、文壇で活躍するようになる。王朝もの、近世初期のキリシタン文学、江戸時代の人物・事件、明治の文明開化期など、さまざまな時代の歴史的文献に題材をとり、スタイルや文体を使い分けたたくさんの短編小説を書いた。体力の衰えと「ぼんやりした不安」から自殺。その死は大正時代文学の終焉と重なっている。
もばりぶではこの図書カードを自前では持たず、青空文庫の該当ページへのリンクを用意しています。
これは図書カード作成/維持管理の手間という問題もあるのですが、書籍データの基本情報に関しては一元化しておいた方が後々のためということもあります。(もばりぶがいつまで維持できるのか謎(^^;)
◆リンク作業の実態
リンク作業はやや手間のかかる作業です。
99/11/28現在では、青空文庫所蔵書籍データを月刊ASCII '99/11号付録のCD-ROMから得ています。
書籍データは通常のファイルとしてではなくローカルなWebサーバに展開してあるため各リンクのURLはローカルサーバのものとなります。
そのURLを青空文庫側の図書カードデータのURLに変換する作業が必要になります。
この作業に関しては当初は手作業または、インターネットに接続して青空文庫の該当ページにアクセス、そのURLをコピー&ペーストしていたのですが、煩雑なため簡単な変換ツールを作成しました。
ローカルURLの取得 ローカルサーバ上で図書カードのショートカットをコピーするとクリップボードにローカルなURLがコピーされます。 |
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変換ツールで自動変換 クリップボードにコピーされたローカルURLを青空文庫URLに自動変換するツールを自作しました。 上がローカルなURL、下が青空文庫のURLとなります。 |
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変換したURLをにリンク |
ここまでの作業で「書籍名別」の蔵書目録ができました。