■次世代携帯前夜

携帯電話やPHSは大都市圏でのインフラ整備がほぼ完了し、現在は付加価値をつけてユーザーを獲得するかに各キャリアの労力が注がれています。

NTTドコモでは「10円メール」や「ショートメール」、NTTパーソナルは「パルディオIメール」「パルディオEメール」などのメールサービスとインターネットプロバイダとしての機能を提供しています。

通信料金面を見るとDDIポケットは「安心だフォン」「TowLinkDATA」などのように通話先限定の代わりに基本料金を抑えたサービスを提供し、NTTパーソナルも「データプラス」「おはなしプラス」などのような割安なサービスを提供してます。


端末に目を向けるとPDAに電話機能を搭載したものから電話機にPDAを搭載したものに世代交代しつつあります。

これまではNTTパーソナルの551SのようにPHS系に多かったPDA機能搭載端末もNTTドコモのSH601em(551Sのドコモバージョン)が発表されるなど、今後は高性能端末が各社から続々と登場しそうです。


伏兵なのがドコモのポケットボード、パーソナルのEボード(両方とも同じもの)で、単純なメール端末でありながら低価格(市価で1万円台前半)ということもあり出荷総が10万台近くあるとのことです。

メールに特化した端末のありかたを見るようであり、昨今の肥大化したPDA(ザウルスとか)のシェアを確実に食いつつあるようです。


■複合機

東芝のジェニオ、松下のピノキオから始まった複合機もPDAに携帯電話機能を搭載したものは PIMとしては低機能、携帯電話としては大きすぎるという面でユーザーから敬遠される傾向にあります。

PDAとしては中途半端な機能、電話機としては大きすぎるなど一般的なユーザーが利用する価値はさほどないと思うのですが(^^;

プログラマブルな機種であれば法人向用途の専用プログラムを搭載することでモバイル端末化することも可能だと思われます。

inet-paldio.jpg (18910 バイト) インターネットパルディオ

三菱製

PIM+PHS(DDI)+メール+WWWブラウザ

メール機能はパルディオe-mail、i-mail、NIFTYを経由したメール

メール受信やWebアクセスに問題はありませんが、手書き認識能力が低く「書く」という面では実用度が低いと感じます。

電話機としてはイヤホンマイクの好き嫌いにより評価が変わるでしょう。

peter-pan.jpg (20562 バイト) ピーターパン

一世代前の複合機です。

デジタル携帯(ドコモ)+PIM+メール(10円メール、ショートメール)

見た目以上に大きくて厚みがあります。

次世代複合機としては携帯端末サイズのものが登場予定です。


■カラーポケットと341S

カラポケはデジタル携帯電話インタフェースとPHSインタフェースを内蔵しているのですが、電話機との間をケーブルで接続する必要があるのはデータ通信カードと変わりません。

モバイルで多用するとわかってきますが、ケーブルの抜き差しは結構面倒なので341Sのようなデータ通信カード一体型端末の必要性を感じるようになります。

ただ、341Sでも大きすぎると感じるのでSIIのMC-P100のようなマイクやスピーカー、電池、ダイヤル用ボタンを持たない通信機能だけのカードタイプのものが欲しくなります。

colpocke-341s-1.jpg (22415 バイト) カラポケと341S

こうやってみると、大きすぎる感じもします(^^;

colpocke-341s-2.jpg (21882 バイト) データ通信カード部

このような具合に差し込まれます。

4-1.jpg (29823 バイト) SIIのMC-P110/TD

PCMCIA TYPE2サイズなのでカラーポケットに刺せませんが、これだけでDDIポケットを利用した通信ができるのは魅力的です。


■ポケットボード(10円メール専用端末)

ポケットボード恐るべし。

既に10万台近い出荷実績があり、街中でもポケットボードを使ってメール送受信している女性の姿を見かけるようになりました。

これまでモバイルするのは男性ばかりだったのですが、ポケットボードは女性のためのモバイル端末としても普及し始めているようです。

メール機能に関しては10円メールだけでなく、携帯電話が搭載しているショートメールやポケベルへのメッセージ送信も可能となっています。

pocket-board-1.jpg (30988 バイト) ポケットボード(カタログからスキャン)

シンプル・イズ・ベストの言葉通り、メール送受信に特化した画面とキーボードです。

画面サイズは全角25文字x7行ありメールなどを読む上では問題ないサイズです。

漢字変換も連文節対応、キーボードも何とか我慢できる入力のしやすさとなっています。

ケースの丸みを帯びたデザインやコニーちゃんのキャラクタは女性受けしそうです。

pocket-board-2.jpg (15515 バイト) ポケットボードはザウルスなのか?

ポケットボードの絵文字はザウルスシリーズ伝統の絵文字となっています。

実際にポケットボードで絵文字入りのメールを作ってザウルスで受信すると同じ絵文字が表示されます。

ザウルスの基本部分が内蔵されているような気配を感じます。

NTTドコモがNTTパーソナルを吸収したためか、ポケットボードと同等の機能を有する「パルディオEボード」も発売されます。


■データ通信カード

データ通信カードはWindows World Expoであれこれ取材しましたが、PC Expoでは新型は発見できませんでした。

ddi-card.jpg (17327 バイト) 三菱のDDI対応カード

これは以前からあるものです。

SIIのMC-P110/TDやMC-P100のほうが小型なので人気が高いようです。