GENIO-e本体
Wireless JapanではDDIポケットのブースやマイクロソフトのブースにGENIO-eが置いてありました。 特にマイクロソフトのブースでは誰でも自由に触れる状態で置いてあり、そこで各種調査を行いました。 (写真はDDI-Pブースに置いてあったCard H" Petit付きのGENIO-e) |
■GENIO-eの外観
ボタン類
GENIO-eはPocket PCベースのためボタン類はポケットPC仕様となります。
ボタン配置はスクロールボタンの上にアプリケーションボタンとなっています。
GENIO-e 左サイド
Pocket PCの代表的な機種であるカシオのE700などに比べてGENIO-eはスリムなボディーとなっています。
上のスリットはマイク、その下の銀色のボタンが録音ボタン、黒い窓が赤外線通信インタフェースです。
赤外線通信は最大115Kbpsで通信できます。
スリムボディーの秘密は「リチウムポリマー充電池」です。
ザウルスのような四角い箱形リチウムイオン充電池ではなくシート形状に近いため、大容量でありながらコンパクトサイズを実現しています。
2000年のCEATECで東芝が展示したリチウムポリマー充電池
ただし、GENIO-eの場合、ユーザーによる充電池の交換ができない仕様となっています。(充電池が完全に内蔵となるため、もし交換する場合は筐体を空ける必要がある)
カタログスペックではスケジュール表示で8時間以上持つことになっていますが、簡単には交換できないので電池が切れてしまうと完全にお手上げとなります。
GENIO-eの上面
CF Type2のスロットとSDカードスロットがあります。
蓋を閉じた状態
蓋を閉じてもSDカードスロットは開いた状態になります。
GENIO-eのデバイススロットはCF Type2とSDカードスロットのダブルスロットです。
CFスロットにはMicro Driveを装着することができます。
他のWindows CEやPocket PCでは100BASE-TのLANカードが使えないことになっていますが、GENIO-eでは利用可能です。
東芝はSDカードの主なサプライヤーであるためメモリカードだけでなくBluetoothやLAN、カメラカードなどが将来的に利用できるようになりそうです。(今のところ絵に描いた餅)
なお、SDカードのセキュリティ機能を利用することはできません。
画面
フロントライト付き反射型TFT液晶です。
画面サイズは240x320ドット、65536色表示可能。
見え方としてはザウルスMI-E1の反射型液晶相当になります。
展示会会場では反射型液晶に適した照明がつけられているため見やすさは悪くはないのですが、実際の使用時に蛍光灯下で利用するとMI-E1と同様反射光だけではやや見にくい画面となりそうです。
Pocket PC系はWindows Media Playerによるビデオ再生にも対応しているので液晶の反応速度が気になるところですが、問題ないレベルのようです。
■ザウルスとの外観比較
MI-E1とGENIO-eを比較してみました。
外観比較
E1には内蔵キーボードがあるため長さ方向で14mm程度大きくなっています。
MI-E1 GENIO-e幅 81.5 77.5高さ 139.5 125厚み 17.0(カバー付きの時は20.0) 17.5重量 200g 180g厚み
仕様からするとGENIO-eの方が0.5m厚いのですがE1にカバーを付けると逆にE1が3mm厚くなります。
どちらも持ち易さという点では問題ないでしょう。
GENIOのサイド部分は色違いの交換パーツとなっているため、軽めの色にすると厚さも薄く感じるようになるかも。
裏面比較
E1には電池蓋がありますが、GENIO-eにはありません。
その分、裏側がすっきりしています。
裏側から見るとE1がひときわ大きく見えます。
上面
上面から見るとGENIOの方が厚みがあるように見えます。
クレードル
GENIO-eにはUSBクレードルが標準添付されています。
別売でシリアルクレードルも用意されています。
■オプション類
GENIO-eのカタログを見ると「リモコン付きヘッドホン」「ACアダプタ」「USBクレードル」「シリアルクレードル」「USBケーブル」「シリアルケーブル」「cdmaOne接続ケーブル」「PDC接続ケーブル」などが用意されています。
PHSケーブルが無いことからGENIO-eにはPHSインタフェースは内蔵されていないのでしょう。
PHSはCFタイプのデータ通信カードが使えるので通信で困ることは無いと思うのですが、手持ちのPHS電話機を使って通信が出来ないのはちょっと困りものかも。
■ソフト面
GENIO-eはPocket PCのため、カシオのE700やCOMPAQのiPAQなどと同様のソフトが搭載されています。
Pocket PC間での比較ではそれほどの差異は出ないと思われます。
ザウルスと比べた場合、GENIO-eに優れた点があるとすればマイクロソフトアプリと連携しやすいPIMや表計算などのアプリとWindows Media Playerの標準搭載でしょう。
特にWinodws Media PlayerはWindowsの標準的機能となりつつあり、対応する動画/音楽が増えています。
ザウルスのMPEG-4は動画部分こそ汎用エンコードですが、音声部分がシャープ独自のものとなりパソコンでは簡単に作成できないのが現状です。
一方のGENIO-e向け動画はWindows Media Encoderで簡単にできてしまいます。
ザウルスには専用のMPEG-4レコーダーCE-VR1があり、パソコンが無くてもMPEG-4動画を作ることができるというメリットもあるのですが、これも価格が3万円程度とやや高価です。
ものは試し的に見てみたい場合などはGENIO-e等のPocket-PCの方が優れているでしょう。
GENIO-eに関する詳細な情報(東芝公式サイト)
ザウルスMI-E1情報(シャープニュースリリース)