■パソコンビューアフォーマット解析の理由

PI6000以降に搭載されたパソコンビューアダウンローダはExcelの表データを転送して利用できる便利なものですが、メーカーから提供されたダウンローダはExcel5.0対応のもので、Win95で標準となったExcel95(7.0)では利用できません。

せっかくの機能も、ダウンローダが無ければ宝の持ち腐れということで、パソコンビューアのデータ形式の分析と通信プロトコルを解析し、Excel95対応のダウンローダを製作しました。

製作の過程で、他のアプリケーションから利用できるのではないかという事に気づき、CSV形式のデータを転送できる仕様を追加することで汎用化を実現しました。


■パソコンビューアのデータ構造

構造に関しては非常に簡単で、"F","W"行で表に関する定義を行い、"A","D"行で各セルに入るデータを定義します。

"F","1"," ","ビューアテスト 1996/06/21 05:00","4",2"
"W","14","11","12","18"
"A","l","l","l","l"
"D","1996年6月1日","NAH00465","冨樫 吉徳","9606-2352-A002"
"A","l","l","l","l"
"D","1996年6月1日","XXX00000","伊達 杏子","9606-2352-A003"
[EOF]

■各行の意味

行名と意味 項目名 意味
"F"

ビューア形式データの識別及び表の列、行の指定

"F" 識別コード
"1" 多分バージョン
" "(1バイトスペース"0x20") シークレットデータのためのエリア
"ビューアテスト 1996/02/21 05:00" 表のタイトルと日付
"4" 表の列数
"2" 表の行数
"W"

列幅の指定(各列を指定)

"14" 列1の幅
"11" 列2の幅
"12" 列3の幅
"18" 列4の幅
"A"

アライメント(alignment) 行です。
セル上での文字位置を指定します。

l 左寄せ (小文字のLです)
r 右寄せ
c 中央
"D"

実際のデータ行です

"1996年6月1日","XXX00000","伊達 杏子","9606-2352-A003" 1行分のデータ並び
EOF(0x1A) END OF FILE EOFを受信することでザウルス側は通信状態を解除します。