■専用モデムが無くてもザウルスネットを楽しむ
この裏技はPI-5000が発売されて以降、CE-FM3/4/5などの専用モデムを使わずに通信できないか?というユーザーの要望が生み出したものです。
CE-FM5相当品 これはPI-5000FX付属の専用モデムです。 仕様としてはデータ通信2400bps/FAXが9600bpsとなっています。 市価で12,000円前後とパソコンの物に比べると割高感があり、ユーザーが手を出しにくかったという面があります。 |
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取り付け方法 蓋の取り付け穴を利用してモデムを固定することができます。 この例はPI7000ですが、PI7000にはモデムが内蔵されているので、このような接続をすることはありません(^^; |
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■CE-150TSの仕様
パソコン接続ケーブル(一昔前はレベルコンバータと読んでいた)CE-150TSのケーブルは面白い仕様になっていて、一つのケーブルにクロスとストレート接続のコネクタが付属しています。
ストレート接続のケーブルは通信用として用意されているわけでは無く、パソコン側のシリアルポートコネクタがNECのPC-98シリーズでは25ピン、DOS/V系が9ピンという時代を反映していたものです。
現在発売されているCE-155TSとCE-170TSはパソコン側のコネクタが9ピン仕様となっています。
CE-150全体図 CE-150TS本体からパソコンへ向かうケーブルは「クロスケーブル」、パソコン側の9ピン/25ピンケーブル間は「ストレートケーブル」仕様になっています。 |
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一般的な接続方法 パソコンとデータ交換する場合にはこのような接続方法になります。 |
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パソコン用ケーブル このような接続になっています。 |
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ストレートケーブルの状態 パソコン側の9ピン/25ピンコネクタはストレート仕様になっています。 |
■接続方法
モデム−ザウルス間は「ストレートケーブル」で接続する必要があるたCE-150TSのつなぎ方を換えます。
モデムとの接続 ストレートケーブルでザウルス−モデムが接続されるように配線を切り替えます。 ザウルス側の「使用モデム」は「外部」に設定します。 |
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CE-150TS以外のCE-155TS/170TSを使う場合には「クロスーストレート」変換アダプタを使えば同様のことができます。 クロスをクロスすると結果的にはストレートになります。(ただし、アダプタは全線接続の物を利用して下さい。 安物には一部しか接続していないアダプタがあります) |
■使い方のポイント
ザウルスから送出されるモデム初期化コードは専用モデムの物です。
そのため、専用品以外のモデムを使うと初期時にエラーとなることがあります。
この場合は「通信条件設定3」でモデム初期化命令を変更します。
通常は"AT&F"として工場出荷時の設定にしておけば問題なく通信できますが、通信できない場合はそのモデムをパソコンで使う場合の初期化命令を設定すれば良いはずです。
通信条件3 通信時にエラーで接続できない時は「モデム初期化命令」を設定します。 |
■実用度
専用モデムを持っていない場合はこの方法によりザウルスの通信機能を試すことができます。
しかし、モデム内蔵機種や専用モデムがある場合はこの方法には何のメリットもありません。
PI5000〜7000の場合、専用モデム/内蔵モデムはデータ通信時2400bpsになっています。
しかし、ザウルス側の処理能力不足で実質の通信速度は600bps程度しか出ません。
いくら速いモデムを繋いでもザウルス側で処理が追いつかないために宝の持ち腐れ的状況になります。
PI8000でも多少速くなりました(14,400bps)が、それでもパソコンにおける2400bps程度の速度しか得られません。
大がかりな配線を必要とする割に得る物が無いので素直に専用/内蔵モデムを使いましょう。
■ROAD 2〜7について
ROAD2は2400bpsであることから、それ以上のROAD 3〜7に接続する場合には高速モデムが必要になると考えがちですが、ROAD3〜7でも2400bpsで接続することができます。
一昔前のNIFTY SERVEは2400pbsが標準料金、それ以上の速度が高速料金として別体系になっていましたが、現在は同一料金で利用することができます。
なお、この裏技はMIシリーズではほとんど利用できません。
モデム初期化コマンドがデジタル携帯電話用アダプタCE-DA3/4/5やPHS用のCE-PA1/2/3に特化されており通常のモデムだとエラーになる場合が多いためです。
初期化命令を設定しても、それ以前に実行される初期化コマンドがありその部分でエラーが出ます。