■勝利 打倒!Palm陣営宣言 勝手に勝利宣言

ざうまがでは2000第1号で今年の目標を「打倒! Palm陣営」 としていたのですが、この目標は既に達せられたものと考え今ここに勝利宣言をします。

「本当に勝ったのか?」と問われると「にやり( ̄ー ̄)」と笑うしかないのですが、そもそもザウルスに対する最大のネガティブキャンペーンがPalm vs ザウルスという構図なのです。

ざうまがでもPalmネタを書く度に「ザウルスと比べてPalmのどこが良いのだろう???」と書いて来ましたが、今のザウルスとPalmを比べても無駄なのです。

シャープさんも「比較しても無駄/意味がない」ことを大声では言いませんが、最近メディアでみかけることの多くなった川口部長がしきりに「コンテンツ」を強調するのもザウルスとPalmの方向性は違うし使用目的が違う、ザウルスが目指す「コンテンツを楽しむ」路線に他のPDAが追いつくにはハード面だけを考えても相当な期間がかかるであろうという自信から来ているのでしょう。

ザウルスを煽るPalmユーザーに問うてみよう。

「君は一日何時間Palmの顔を見ているのかい?」


◆良く見られるザウルスとPalmの比較ポイント

ザウルス vs Palmが語られる時には概ね以下のポイントで比較されます。

1.起動/画面切り替え/機能呼び出しの快適さ
2.カスタマイズ要素
3.豊富なアプリケーション/必要なものだけ利用できる
4.PCとのリンクのしやすさ
5.オープン指向
6.アクセサリの豊富さ
7.電池の持ち

特に1、3、4でPalm優位論が展開され、7の電池の持ちに関してもPalmの方 が良いとされる場合が多いようです。

5のオープン指向に関しても喧伝されていますが、エンドユーザーにはさほど関係ないし意味も無いと最近考えるようになりました。


◆比較する機種が違う

詳細な比較に関しては後述するとして、現在のMIシリーズザウルスとPalmは本来比較されるべき製品では無いはずです。

もし、Palm側がどうしてもザウルスと比較したいなら PI-6000あたりが適切でしょう。

PI-6000 は1995年 8月25日発売なのでちょうど5年ほど前の機種です。

ザウ本絡みでザウルスの歴史を調べているのですが、 PI-6000以降ではサイズが小さくなっています。

外見だけにとらわれがちですが、PI-6000 から新手書き認識機能が搭載されるようになり入力の快適さが向上しています。

筐体サイズも重量もPalm並とは言いませんが、その当時のノートPCと比較すれば遙かに小型でしょう。

もし今MI-P10を作っている液晶技術、半導体技術と実装技術を取り入れればPIシリーズ程度の機能を持つPDAなら液晶画面と電池のサイズを一回り上回る程度のサイズに収まるはずです。

PI-6000 の中にはアドレス帳、スケジュール、レポート(メモ)、手書きメモインクワープロといったザウルス基本機能にユーザープログラム実行機能のアドイン、Excel の表を見るためのパソコンビューアが搭載され、NIFTY 他のパソコンネットへの通信機能にメール送受信機能、FAX機能が搭載されていました。

今のPalmでも基本状態ではここまでの機能は無いでしょう。

起動時間も電源または各機能のダイレクトキーにタッチしてから1秒もあれば起動します。

稼働時間も60時間以上は固く、現在のPalmの水準を上回っています。

パソコンとのデータ交換に関してはPI-6000 の当時はさほど重視されておらずオリジナルソフトのザウルスリンクでも十分でしたが、もしPIシリーズ用にリンクソフトを作ったとすればそれほど劣らないのでは?(たらればの世界ですが)

Palmware的なユーザーソフトもアドインという範囲内では非常に限定した機能しか実現できていませんが、PIシリーズはポケコンから派生したCPUを搭載していたため機械語レベルのソフトまで製作されていました。

もし、シャープさんが「オープン化」していれば本体CPUだけでなく手書き認識用のCPUまで駆使したパワフルなソフトが登場していた「かも」知れません(^^?

Palm系PDAが持つ機能を基準として比較するなら5年も前に発表されたPIシリーズで十分なのです。

ザウルスが既に5年前に実現していたことをPalm系PDAは追いかけているに過ぎません。

今後Palm系PDAも多機能化してみたりモデムを内蔵(無線モデムも含む)、カラー化を推進してみたり、画面サイズを大きくしてみたりとザウルスが辿って来た道を歩むのでは?

その過程でザウルスの轍を踏まないようにしつつもザウルスと同じような失敗をしないとも限りません。

米国におけるカラー化されたPalmの不振などはその傾向が出ているでしょう。

大きくて重いカラー機の不振はカラーザウルス MI-10と同様にユーザーに拒否されていると見ています。

現時点でのPalm系PDAが比較対象とするのは本来ならデータスリムのような純粋PIM系のPDAでしょう。

逆にザウルスの比較対象となるのはリブレットやVAIO C1 といったサブノートクラスのパソコンやWindows CE機でしょう。


◆1日のうちでザウルスを利用する時間は?

ザウルスを毎日のように使っているとその使い方が当たり前のようになってしまい気付かないのですが、1日のうち「ザウルスと何時間にらめっこしているか」を一度考えてみましょう。

●私の使い方


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利用時間に関しては個人差が大きいため「そんなに長く使わないよ〜」「もっと使うよ〜」とユーザーによって見方が異なるでしょう。

ザウルスの1日の利用時間という質問項目は過去のアンケートでも取ったことが無いため実態は想像するしか無いのですが、Palmを含めた他のPDAに比べてもかなり長めの結果となるような気がします。

名古屋でも地下鉄や電車の中でザウルスを使っているユーザーはたまに見かけるのですが、Palm系PDAを使っているユーザーは滅多に発見できません。

この理由を考えるとPIMが主目的のPalmを見る(使う)時間が非常に短時間のため目立たないためではないかと考えます。

Palmユーザーよりも iモードを始めとするメール送受信/Webブラウズ可能な電話機ユーザーやポケットボードなどのメール端末利用者を見る割合の方が多いのは間違いないでしょう。

これらに共通するのは「コンテンツを見る」時間が長いということです。

PIM、PIMとざうまがでもこだわって来ましたが、その張本人はPIMを使う割合が全利用時間の1割程度しか無いという事実を考えると、また、それで満足できていることを考えるとPalmに見られるクイックな起動/きびきびとした画面切り替えというのはそれほど重要な要素では無いのです。

もし、本当に起動や切り替えの速さを求めるならとっくの昔にザウルスを見放していたことでしょう。


◆ザウルスはPIMというよりコンテンツビューア指向が強くなっている

ザウルス=電子手帳とい認識や、ざうまがでも長らく評価基準としていたザウルス=PIMがメインという概念はもはや当てはまらなくなっているでしょう。

MI-P10をざうまがの旧基準で評価したら「ダイレクトキーは無い」「縦画面で見ることのできる機能が限られている」「PIMが全面に出ないのはザウルスじゃ無い」などと厳しい評価をしたはずです。

その評価をしなくなったのは「ザウルス・ルネッサンス」と表したように、ザウルスを使うことを楽しむ点を評価しているからです。

PIMを初めとしたお仕着せアプリの利用だけでなく、インターネット上の情報を見る/使う、電子文庫やまんが、モバイルレッスンなどのコンテンツを取り込んで読む/見る/楽しむ/学ぶ、MOREソフトを使って機能拡張/使いやすさを向上させるなど、ザウルスはザウルスをベースとしたコンテンツ利用の割合が高くなっています。

MI-P10に至ってはこれまでのザウルスが機能アイコンを前面に出していたのに対し、プレイインデックスによりコンテンツリストが前面に出るようになりました。

また、ポスマガ発行機能を標準搭載とし自分でコンテンツを作る楽しさも取り込むようになっています。

さらにCE-AP1により音楽コンテンツも利用できるようになります。

「1日のうちにそのPDAと何時間付き合うか?」

他のPDAに比べて遙かに長くなりつつあるのが今のザウルスでしょう。

ザウ本のための取材時にザウルスを開発しているスタッフの皆さんに話を聞いたのですが、ザウルスに投入されている技術的レベルは世界最高水準であり、液晶の表現力(LCフォントや高コントラスト、階調表現)、小型化のための要素技術、OSを含めたアプリケーション、コンテンツ配信のためのインフラ(SST)といったものが全て自社技術でまかなわれているとのことです。

PDAで競合している各社がこの水準に到達するのは容易では無く、到達した頃にはザウルスは更に先のコンテンツに対応できていることでしょう。

現在は電話経由でしかコンテンツ入手はできませんが、デジタルキヨスクの普及/コンビニでのコンテンツ販売などが実現した際に最も利用しやすい端末は何かというとザウルスなのは間違い無いでしょう。

その一方で「ザウルス的基本であるPIM」部分は失われずに残るのであれば過去から未来のザウルスユーザーも困ることは無いはずです。


◆日本的水準



 ザウルスとPalmの違いを考える時に忘れてはならないのは「安全性」という面
 です。

 Palmの場合データ記憶領域は RAMとなっており電池が切れてしまえば登録され
 ているデータが全て消えてしまいます。

 ザウルスはPIシリーズ時代は主記憶が RAMでしたが万一動作用電池が切れても
 データを残すためのバックアップ用電池が搭載されています。

 MIシリーズになってから記憶用メモリはフラッシュメモリとなり電池が切れて
 もデータは失われないようになりました。

 このフラッシュメモリがくせ者でデータの読み書き速度はDRAMに比べれば遙か
 に遅いものとなります。

 これがザウルスの起動速度が遅い、画面切り替えが遅い、データが増えると動
 作が遅くなるに繋がっています。

 余談になりますが、ザウルスがもしデータ保存領域をDRAMにしたらどうなるの
 だろうか? 多分タッチ即瞬間起動も夢では無いでしょう。

 ザウルスの液晶を割ったことがある人なら分かると思うのですが、相当ひどい
 壊れ方をしても内部データはまず無くなることなく修理から帰ってきます。

 この過剰なまででの安全性こそが「日本的水準」なのです。

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 もう一点日本的水準をあげるならオプションポートの蓋でしょう。

 不要な接点は外部に露出させない。

 ザウルスシリーズはPI-3000 の頃からオプションポート15には蓋が付いてお
 り、MIシリーズでオプションポート16となっても蓋は同様に存在します。

 PalmはUS Robotics 時代に発売された初代からクレードルとの接点は剥きだし
 のままです。

 日本の携帯電話を見てもデータ通信コネクタには必ずカバーが付いています。

 この理由は正式なものでは無いかも知れませんが、接点をむき出しにすること
 で接点が劣化するのを防ぐためや金属片などが接触して内部回路が損傷するこ
 とを未然に防ぐため、可能性は低いかも知れませんが接点を通じての感電(漏
 電)事故を防ぐためなのでは?

 Palmの接点剥き出しを米国流の合理性から来る割り切りの良さと考えることも
 できますが、こと日本においては日本のメーカー/技術者からすると信じられ
 ない仕様であると見ているようです。

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 もう一つ、ザウルスの日本的水準はMI-10〜MI-P10 まで共通に使えるオプショ
 ンにも見られます。

 PHS用アダプタCE-PA1などはMI-P10でも使えるしMI-10 では利用できません
 が、MI-506以降で採用されたコンパクトフラッシュメモリはザウルスのデータ
 形式がMI-C1 で変わったためデータ互換性という面ではちょっと問題はあるも
 ののハード的にはなんの問題も無く利用することができます。

 Palm系PDAは複数のメーカーで製造/販売されるため例えばフラッシュメモ
 リカードの規格だけを見てもPalmには標準では搭載されない、Visor は独自規
 格、SONY製Palmはメモリスティックと乱立しています。

 さらにPalm本家はSDカードを採用するとアナウンスがあり利用する側としては
 互換性の無い規格に悩む時期が来るでしょう。

 モデム周りを考えても本体形状が変わるたびに新型が必要になります。

 また、内蔵するモデムの場合でも製造メーカーが違えば選択肢も違います。

 本体を買い換えたら一からやり直しというのがユーザーにとって喜ばしいこと
 なのか? 多分違うでしょう。

 ザウルスの場合でも過去機種で最新のケーブルが使えない、そのため最新の通
 信規格には対応できないという問題を抱えていますが、未来に向けては互換性
 の維持が(過去の例から見て)約束されており新機種への乗り換えコストは低く
 なります。

 ユーザーからすると「もっと小型のデバイス」「全部内蔵」「新通信規格への
 対応」といった要望はあるのですが、それを実現しながらも過去との互換性を
 頑固なまでに維持する。

 これも日本的水準でしょう。

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 SONY製PalmはVAIOの周辺機器として発売されるのかという予想もありましたが
 結局は独立したブランドを選択したようです。

 Palmのハード/ソフトウェア面での割り切り方は家電メーカーとしてのSONY的
 立場で見ると許容範囲をギリギリなのでは?

 VAIO的な水準からするとSONY製PalmにはVAIOブランドを名乗る資格が無いと考
 えて別ブランドを選んだのではないでしょうか?

 一方VAIOの純正的ビューアはインフォキャリーとして存在します。

 この作りを見ると極めて日本的なものとなっておりハードの安全性、データの
 安全性、作りの良さが前面に出ています。

 SONYとしてもPIMや簡易コンテンツビューアとしてのPalmには価値を見いだ
 しているものの、コンテンツ戦争となった場合のプラットホームとしてのPalm
 にはハード的な機能や画面の表現力に疑問を抱いており、保険的意味合いでイ
 ンフォキャリーも強化していくのでは無いかと考えます。

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◆作ることを楽しむPalm、使うことを楽しむザウルス

 Palmユーザーがザウルスに対して優位とする点に「Palmは自分に必要な様々な
 ソフトを組み合わせて自分だけのものを作ることができる」「ザウルスは不要
 な機能が多すぎて無駄」というものがあります。

 自分だけのものを作るという面に関してはザウルス用MOREソフトが充実し
 てきたとは言え、まだまだ追いついていません。

 ただし、不要な機能論に関しては「使わなきゃそれで良いだろ」で切り返すこ
 とができます。

 「作る楽しみがあるPalm」には前提条件があって、「それが苦にならない人に
 とっては」です。

 Web等からPalmwareに関する情報やカスタマイズに関する情報を探し出すこ
 とができて、例え英語版であってもそれを苦にせずインストール、トラブルが
 あっても自己解決できることが前提となります。

 また、文字入力を行うにはグラフティという書き方をマスターする必要もあり
 ます。

 使い始める際にこの敷居は意外に高いのでは?

 それに対してザウルスは過剰とも言える充実したソフトが搭載されているため
 購入直後から使い始めることができます。

 文字入力は普通の文字で手書きすれば済みます。

 またタイプライタ入力や50音キーボード入力などもあるし、かな漢字変換の
 利用によりひらがなで入力することも可能です。

 ザウルスユーザーは当たり前と思っているかも知れませんが、入力ボードが出
 ている状態で文章中のひらがなをなぞって「変換」ボタンにタッチすれば仮名
 漢字変換が行われるという快適さで、これは最近までパソコン用の IMEでも実
 現していませんでした。

 また、インクワープロも取りあえず手書きしておいて後から変換すると言う使
 い方もできます。

 ザウルスの場合インターネットへの接続も携帯電話やPHSを使っているなら
 安価なケーブル1本で済みます。

 買ったその日からメール送受信を含めインターネット上のコンテンツ利用をし
 始めることができるザウルスは「使うことを楽しむ」情報端末です。

 PIM的側面からザウルスを見ると最近のDA PUMP のCMやMI-P10などは何を
 消費者に訴えているのか理解し難いこともありますが、ザウルスで「本を読む」
 「まんがを見る」「英語を学ぶ」「株の情報を見る」というコンテンツを利用
 する端末という側面から見れば非常に明確な目的があります。

 去年の今頃は IDC調査におけるザウルスシェアの激減にザウルスの未来はもう
 無いのかなどと考えていましたが、Palmが日本国内で売れれば売れるほどザウ
 ルスの持つコンテンツ利用端末に対する再評価が行われ一度Palmに流れたユー
 ザーも戻ってくるような気がしています。

 生活に密着した携帯端末としてザウルスが活躍するシーンはますます増えるで
 しょう。

 メディア側の不勉強から始まりシャープさんが黙りを決め込んでいるうちに
 Palm系PDAとザウルスが同列に語られ、Palmを基準とした評価により優劣が
 付けられることでザウルスが劣っているかのような印象が非ザウルスユーザー
 だけでなく現役ザウルスユーザーにも植え付けられて何か釈然としないものを
 感じていました。

 「打倒!Palm陣営」宣言から半年を経た現在Palm界を知るにつれ「5年前の時
 点でザウルスはPalmに勝っている」「ザウルスとPalmは製品の性格が違う」と
 いう結論に達しました。

 Palm vs ザウルスという対立構造は無意味なのです。

 この対立構造を否定していくことが今後のざうまが/ざうまがWebの一つの
 目的であり、間もなく始まる「ざうら〜のための仕事」の中でも随時主張して
 行くことになるでしょう。

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 ザウルスの事を悪く言う他のPDAユーザーがいたら聞いてみてください。

 「君、一日にどれくらいそのPDA使っているの?」と。

 ザウルスユーザーは語りましょう「私これだけザウルス使っているよ」と。

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◆ざうまが的ザウルス vs Palm

 とりあえずPalmユーザーに言いたい放題されていると悔しいのでざうまが的に
 ザウルスを基準としたPalmの欠点など上げて見ましょう。

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◆Palm系PDAがザウルスに対して有利とする点

1.起動/画面切り替え/機能呼び出しの快適さ
2.カスタマイズ要素
3.豊富なアプリケーション/必要なものだけ利用できる
4.PCとのリンクのしやすさ
5.オープン指向
6.アクセサリの豊富さ
7.電池の持ち

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●起動と画面切り替えは確かにPalm優位

 1の画面切り替え等に関してはPalmが快適なのは間違いありません。

 電源ボタンでもアプリケーションキーでも押せばすぐに目的の画面が表示され
 ます。

 各機能の切り替えもストレスなく行われるため操作感覚のズレがなく快適に利
 用できます。

 これはPIシリーズのザウルスなら対抗できたのですが、MIシリーズではどうし
 ても機能切り替えのもたつきを感じてしまうため、Palmと比較すれば「遅い」
 「もたつく」と言われても仕方が無いでしょう。

 アプリケーションに対応したハードボタンの有無もPalmが優位点として上げる
 のです。

 ザウルスはツータッチになりますが、メニューとボタンを組み合わせて迅速な
 起動を実現しています。

 MI-C1 におけるメール受信などが一つの例です。

 また、起動してしまえばアプリケーションの切り替えは常駐型アプリケーショ
 ンランチャーの利用やタッチキー割り当てソフトの活用によりPalmに劣らない
 快適性を得ることができます。

 そうは言ってもやっぱり「ポン・パ」の快適さはPalmがうらやましいか(^^;

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●アプリ面は互角かザウルス優位

 3のアプリ面に関してはざうまがでも書いているようにPalm系が後から追加を
 必要とするソフトはザウルスには初めから入っています。

 メールやブラウザ/インターネット接続は標準装備、手書きメモ&フォトメモ
 リに辞書、オプションになっている機種もありますが、表計算、インクワープ
 ロにカメラ撮影、ボイスレコーダー、地図ビューアと日常的に使えるソフトは
 揃っています。

 また、ユーザー作のMOREソフトも充実しており「今は無くても明日はある」
 状況です。

 開発環境のSZABが今のところ無期限お試し版状態のためパソコン、ザウルス、
 接続ケーブルさえあれば誰でも作ることができます。

 ソフトを作る開発者の数にもよるけど国産ソフトの多さではザウルスの方が上
 回っているかもしれません。

 機能面で同種のものを比べるとザウルスのほうが上回っている印象を受けるこ
 とが多くなっています。

 なお、ザウルスには最初から多くの機能が入っていても使わないから無駄が多
 いと叩かれる場合もありますが、メニューを工夫するなどして使わない機能を
 隠せば良いのでこれはデメリットに感じません。

 これは個人レベルではあまり関係ないことなのかも知れませんが、業務用途と
 なるとパソコン画面との近似性が要求される場合があり、この際ザウルスと
 Palmが競合したら間違いなくザウルスで作成したアプリに軍配があがります。
 (と、シャープさんの営業関係者が豪語していた)

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●インターネットの利用面はザウルス圧勝

 ザウルスは携帯/PHSならケーブル1本購入すればインターネット接続が可
 能となります。

 インターネット接続用ソフト、メールソフト、ブラウザなどはザウルスの基本
 ソフトですが、Palmは後からPalmwareとして導入する必要があります。

 またザウルスの場合はオートサーフィンか録画機能により指定したページを自
 動取り込みすることができ、画面とにらめっこせずに目的の画面を取り込むこ
 とができます。

 メール関連にしてもマルチアカウント一括処理対応は出来ていないものの、
 未読一括読み込みやメールサーバ上のメール一覧を表示して必要な物だけ受信
 する機能があります。(マルチアカウントメール対応はハデコさんのHD-Mail
 を使えば可能)

 MI-610以降ならメール分類機能もあるため必要なメールだけピックアップ可能
 です。

 Palmでインターネットしようと思うとスナップコネクト等の何らかのモデム
 またはノキアの赤外線インタフェース付き携帯電話(NM207/502i) を使う必要
 があります。

 対応している通信経路に関してもザウルスはPacket One/Dopa/ドコモの9600bps
 パケット以外なら大抵の物に対応できますが、スナップコネクトの制限から
 PalmではPHS 通信は32Kbps止まりです。

 ザウルスはアイゲッティ以降ならNTT/DDI双方の64K通信に対応しています。

 通信ハード面でザウルスが有利な点はPIシリーズの頃に使っていたアダプタ形
 式の接続ケーブルCE-PA1/2/3やCE-DA3/4/5が最新のMI-P10でも使えるし、
 MI-310以降はケーブルだけで繋げるようになり、そのケーブルも最新機種に至
 るまで同じ物が使えます。

 一方Palmは機種が変われば通信関連ハードウェアの買い換えを余儀なくされま
 す。

 ザウルスの画面サイズが大きいこと、320x240 ドットの画面とは言え640x480
 ドットの画面を縮小した形で表現でき、6万5千色またはモノクロ16階調の
 表現力があることなどからパソコンの画面で見た場合と同じようにWebを見
 ることができます。

 SSLやクッキー等にも対応しており株取引にまで利用することができます。

 PalmにはPalmscape というブラウザがありますが、性能的には優れていても表
 示する画面が160x160 ドットモノクロ画面では快適なWebブラウズはできな
 いでしょう。

 また、ザウルスにはWebからデータをダウンロードする機能があり、それを
 支えるインフラとしてSSTがあります。

 また、ザウルスでダウンロードできるようにするためのノウハウもユーザーレ
 ベルで公開されており、書籍データを提供するモバイル図書館「もばりぶ」の
 ようなサイトも公開されています。

 これに関してはPalmにも青空Palm文庫があるので互角なのですが、本を読むた
 めのビューアに関しては文字サイズや字間/行間が自由に選べるTTVブック
 リーダーや液晶画面で見やすいLCフォントによりザウルスの方が圧倒的に読
 みやすい環境です。

 電子まんがというコンテンツもPalm界で実現するにはまだしばらくかかるので
 は?

 モバイルレッスンに関しては対応機種がMI-C1 しかないものの、利用者の評価
 は非常に高いものがあるようです。

 これもザウルスのインターネット系機能が充実しているためです。

 Palmでこのようなコンテンツが利用できるようになるのは一体いつになるので
 しょうか?

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●パソコンとのリンク互角になる

 4のPCとのリンクのしやすさに関してはザウルスパワーリンクVer3.0までは
 メールリンク機能に若干弱いところがありPalmとの比較時には突っつかれてい
 たのですが、MI-P10用として発表されたVer3.1では送受信メールとも処理でき
 るようになり対Outlook での双方向性の確保、Outlook Express やEudora Pro
 とも制限はあるもののメールデータ交換ができるようになりました。

 ホームページクリップユーティリティやテキストスクラップ機能、パソコン
 ボックス等を使えばMOREソフトの転送を含めてパソコン−ザウルス間の
 データ連携は十分でしょう。

 ただし、複数パソコンとの同時シンクロなど一部ユーザーが求めている機能
 はザウルスでは実現できていません。

 これが必要なのか? 私は不要だけど必要な人には不可欠なのでしょう(^^?

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●オープン指向

 PalmはOSを含めてハードソフトの仕様を公開してライセンス提供を行って
 います。

 その成果がPalm/WorkPad/Visor/TRG Pro/SONY PlamといったPalm系PDA
 の登場に繋がっています。

 ソフト面でもデベロッパー登録をすればそれこそファームウェアレベルまで知
 ることができ、パソコン上でPalmの動作をエミュレートするライブラリやBIOS
 まで手に入れることができます。

 一方のザウルスはいつまで経ってもオープン化が進んでいないように見えたの
 ですが、どうもZaurus OS のオープン化が行われているようで具体的な製品化
 に関する話も上がっているようです。

 これはあくまでも推測ですが、Palmの日本語入力に馴染めないように中国や韓
 国、台湾等アジア諸国で2バイト語圏と言われる地域の人達もPalm的な入力方
 法に抵抗を感じるのでは?

 特に複雑な漢字を多用する台湾などではPalmの画面サイズに満足できないで
 しょう。

 もし、それらの国でZaurus OS を使ったPDAが製造され始めたら?

 アルファベットの入力と表示で済む1バイト圏ではザウルスは不利だったかも
 知れないけど、複雑な文字要素からなる2バイト圏なら勝機はあります。

 アジアンなPDAのデファクトスタンダードは「ザウルス」、21世紀には現実
 のものとなっているかもしれません(^^?

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●電池の持ち

 これは以前ざうまがでも書いたことがありますが、Palmが言う「電池寿命1ヶ
 月」は1日40分間の利用が前提です。

 一方ザウルスは昔からアドレス帳を連続表示した場合20時間と言うように
 実際の利用方法とは違った表記をします。

 PIシリーズのころはもう少し現実に近い書き方をしていたはずなのですが、最
 近はなぜか手抜き表示です。

 連続稼働20時間を1日40分で計算し直せば30日は持つことになります。

 こうやって比較すれば電池大食いのバックライト付きカラー機種でも1週間程
 度は充電せずに利用し続けられることになります。

 ザウルスの電池消耗が早く感じるのは前述の通りコンテンツ利用時間が長いと
 いう側面があり、頻繁に使っているのだから減るのは当たり前ということにも
 なります。

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●アクセサリの豊富さ

 こればっかりはどうしようも無い(^^;

 ブームとも言える状況なので成り行きに任せるしか無いでしょう。

 ザウルスが再認識されればアクセサリメーカーも再度ザウルス向けのものを出
 すと思うのでそれに期待しましょう。

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●縦型横型

 Palm系PDAユーザーは縦型の方が使いやすいと言いますが、なんで?

 テキスト系データなら縦方向のに長く画面を使う方が全体の見通しが良いのは
 経験上わかります。

 でも、Webなどを見る場合は横方向に広い方が見やすいし、パソコンで横画
 面になれているからか横画面に安定感を感じます。

 画像を表示する場合でも縦方向で見る場合は縦方向時の横幅に合わせて縮小す
 る必要があるけど、横方向ならそんなことは気にしない。

 エディタ等でテキストを入力する場合は横方向の方が入力しやすいと思います。

 またざうまがのようにレイアウトしてあるテキストを縦方向で見るとレイアウ
 トが崩れて見にくくなるから横方向表示ができるということはメリットです。

 Palmが縦型といってもそれは画面を縦方向に使うと言うわけではなく、画面+
 その下の入力パッド部という物理的な制約から来ているものです。

 縦横 160ドットなので縦にしようが横にしょうが表示に変化はないでしょう。

 手に収まりが良いから縦なの?

 ザウルスだってMOREソフトによっては縦方向での利用が実現できていたし
 MI-P10ではプレイインデックスとビューアが縦表示対応しています。

 Palm陣営はコレをみてPalmのマネかと騒いだけど、Palmの縦型とは根本的に違
 います。

 Palmのようにハード的制約から縦型になったわけではなく、コンテンツに合わ
 せて縦横最適な状態で利用することができるようにしたというのが正しい解釈
 です。

 目的に応じて縦横使い分けのできるザウルスの方が偉いでしょ(^^)/

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●ザウルスは口コミと目撃で広がる

 なんとなくPalm系PDAに凹まされたように感じていたザウルスユーザーも
 Palmとザウルスを比較する事に対する意味の無さを認識できればもっと自信を
 持って周りにザウルスを勧めることができるようになるでしょう。

 どうしてもPIMにこだわるならあっさりとPalmを勧めれば良いのです。

 それよりも日頃の自分の使い方を周りの人が見ていれば、読書したければザウ
 ルス、メールしたければザウルス、Web見たければザウルスとささやくだけ
 でザウルスに転びます。

 また前述の通りコンテンツ利用のためにザウルスを使う時間は長く、通勤中や
 移動中の交通機関内での利用も必然的に増えます。

 隣に何か変な機械を持って熱心に眺めている人がいたらちょっと覗いてみたく
 なるでしょう。

 その時画面に表示されているのがメールや書籍データのようなテキストデータ
 なのかまんがなどのイメージデータなのか、それともゲームなのかは分かりま
 せんが「何か面白そう、便利そう」と覗き込んだ人が思えば電気屋で探してみ
 るなどしてザウルスに出会うこともあるでしょう。

 DA PUMP の広告も確実にこれまでのザウルスユーザーとは違った層をザウルス
 に導きつつあり「読書のできるザウルス」「株のできるザウルス」という指名
 買いなども行われ始めているようです。

 ユーザーの口コミ、メディアでの露出、現場での目撃により「ザウルス」は再
 認識されるのです。

 長く沈黙を守っていたザウルスチームも自らが情報発信を始めてザウルスに関
 する誤解を解き、ザウルスをもっと知ってもらおうとする努力が見られます。

 これは先日公開されたZaurus Info のWebのことです。

 Palmという黒船により夜も眠れなかった時期はもう過ぎて、ザウルス新世代に
 向けての文明開化が今始まっているのです。

 このまま行くと太平洋戦争勃発(^^? となりかねませんが、そこは理性で住み
 分けを行いPalmとザウルスが共存共栄していけば良いでしょう。

 Palm界がザウルスを倒そうとしても倒せない、ザウルス界がPalmの勢いを止め
 ようとしても止められないのは間違いありません。

 ザウルスはNECのPC-98と同じ道を歩んで滅びるか? そんなわけ無い(^^)/

 携帯電話でのコンテンツ利用に限界が来たときに活躍するのがザウルスでしょ。

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◆それより大丈夫か? 日本のPalm

 Palmの勢いは止まりませんが、勢いが付きすぎて消費者が付いていけなくなっ
 ているのでは?

 すでに国内では純正Palm、IBM のPalm OEMであるWork Pad、先頃発売された
 Visor と日本語対応版だけで3種類、これに加えて米国では発表されたSONY
 Palmも国内向け投入間近です。

 それぞれの機種に特徴はあるのですが、買う方としては何を買うのが良いのか
 さっぱり分かりません。

 オプション類に関してもPalm系同士で互換性がありません。

 メモリに至ってはスマートメディア、コンパクトフラッシュ、メモリスティック
 SDカード、Visor のようにオリジナルと乱立状態(^^;

 Palm OS のバージョンも製品によって違うようなのでいくらPalm界のユーザーズ
 コミュニティが充実していても新規ユーザーの手助けを仕切れなくなるような
 気がします。

 ざうまがWeb系会議室を運営していてもザウルスという統一されたハードウェ
 アなのに質問には機種の細かい違いから出る物があり、それがメーカーの異なる
 製品ともなるとユーザー同士の助け合いにも限界が出るのでは?

 これは日本の Linuxで見られたことだけど、初期の Linuxコミュニティは情報を
 受ける一方で自分から情報を発信していました。

 しかし、Linux がメジャーになるにつれ情報を利用するだけ、他人任せにする
 だけの「お客さん」が増えてしまいユーザーズコミュニティにサポートを求め
 るようになった結果としてコミュニティの結束力も弱体化しています。

 それに伴うのかどうか分かりませんが、Linux ブームもクライアントレベルで
 は一段落しているようです。(サーバ系は順調のようです)

 余所様のことを気にしてもしょうがないけど、本家Palm、IBM WorkPad、Visor
 派SONY派と派閥乱立民族混合状態でPalm界内乱でも起こるんじゃないかと心配
 しています(^^;

 米国の面白いPDAを日本語化して楽しむところから始まった日本のPalm文化
 も純正日本語化Palmが登場し、情報も出そろい、万人向けとなると先端を走っ
 て来た人達もちょっと一息つく頃でしょう。

 今勢いのあるPalmユーザーを見ると次々と新型や新オプションを購入してそれ
 を紹介するPDA道楽系が多いように見えます。

 豪華になりすぎて動作も重く、価格が高くなったザウルスに対して反旗を翻し
 てPalm界を隆盛させたものの結果的にはザウルスが過去にしてきたことを辿っ
 ていると気が付いて、その時ふと横をみたらまだまだ可能性を秘めているザウ
 ルスなどがあったりしてちょっと使ってみようかな〜などと思いザウルスには
 まる日々を送ることにでもなれば面白いのにね〜(^^)/

 ザウルス界に戻っておいで〜(^^)/~~